栗原はるみさんのInstagramが好きです。
好き、とひと言に言ってもいろいろあります。
この場合は、Instagramを拝見して、栗原はるみさんってすごいなぁ!と思うのが好きという感じ(謎、笑)。
はるみさんのInstagramは、お料理はもちろん、お庭の植物、そのあしらい、食器、インテリアの写真がとっても素敵。
それはもちろんですが、なんと言っても、コメントがいいのです。
楽しいこといっぱい
『楽しいこといっぱい65』は65歳になった栗原はるみさんが、楽しいことを65個、綴ったエッセイです。
はるみさんのInstagramのコメントには、およそ10年前に発行されたそのエッセイと一貫したメッセージがあります。
それは、楽しいことを持つと、元気になれるし、自分をちょっと幸せにしてくれる、ということです。
そして、手間を惜しむことなく、手間を楽しみたいというモットーが感じられます。
Instagramを拝見していて、すごいなぁと思うのはそんな様子がリアルに垣間見えるからです。
手間を惜しまない境地に、どうやったら行けるのでしょうか、、、。

一万個のシフォンケーキ
このエッセイの中に、シフォンケーキについての一章があります。
はるみさんは、日本にシフォンケーキの型がまだ無かった当時(1980何頃)、金物屋さんに型を作ってもらって、シフォンケーキを作り始めたそうです。
これまでに一万個は作ったんじゃないかと、書かれています。
一万個!!
1日一個としても27年以上かかります。
はるみさんの料理が素晴らしいのは、素質や環境もあるのでしょうが、それだけではなく、上手にできるようになるまで、作り続けているからだということを知って、ハッとしました。
我が身を振り返ってみると、一回や二回試してみただけで、上手くできないわーと投げ出したことのなんと多いことか!
もちろん、はるみさんのことですので、かなり序盤で相当美味しく作れるようにはなったはずですが。
「どんなに小さなことでもやり続けていれば自信が持てて強くなれる」というはるみさんの言葉は、重みがあります。
クッキーを作ろうと思ったきっかけ
はるみさんが一年以上前にInstagramに投稿したコメントが、ずっと心に残っていました。
「自分が一番美味しくて好きな味のクッキーを自分で作れるようになったら、こんな楽しいことはないですよね〜。私はそんなことが元気になれて、自分に自信が持てるような気がします。」
どうしてクッキーなのかなぁと、ずっと思っていましたが、作ってみてわかりました。
・お茶やコーヒーとの相性が良い
・甘くてホッとする
・日持ちがする
・ちょっとお腹が空いた時に、お皿やフォークも用意せず気軽につまめる
・お腹を満たす量を、数で調整できる
・それがおいしくて自分の好みにぴったりだと、とても幸せな気持ちになれる
このポジションの食べ物って、手元に置いておきたいんですよね。
ですから、ついつい、いろんなお菓子を買い集めてしまいます。
おいしいお菓子は、いろいろあっても、常時置いておくとなると、うーん、違うなぁ。
なんとなく決め手に欠けるので、いろんなお菓子を買い集めてしまっていたのです。
自分が好きな味、食感、大きさのものって、自分で作れたら確かに一番いいなぁ。
約一年かかって、ふと、はるみさんのInstagramの言葉が、自分の中に落ちてきました。
楽しいから続けられる
NHK BSプレミアムで放映された『寂しくても楽しく〜栗原はるみ 夫と歩んだ料理人生〜』の中でも、夫である玲児さんの好みのポテトサラダをオッケーがでるまで、作り続けたエピソードを話していらっしゃいました。
近頃は、すでに絶品だと名高い「塩クッキー」の焼き加減を何度も何度も試して、自分の好みに焼き上げたいと、Instagramでその様子を伝えていらっしゃいます。
それがとっても楽しげです。
私のクッキー作りは、まだ始めたばかり。
作るたびに、歯触りや口溶けが違います。
自分の好みを確かめながら、これから何度も何度も作りたいなぁと思っています。
