猫のめそ吉と暮らして3年。
片付けや掃除が苦手だった私は、めそ吉に導かれて、家をきれいに保つことができるようになりました。
『夢をかなえるゾウ』のガネーシャのように、めそ吉は私に片付けを教えてくれたのです。
コロナ禍で自宅で過ごすことが多くなりましたが、おかげで毎日気持ちよく暮らしています。
あっという間に見つけられた!
我が家に来た初日から、それは始まりました。
めそ吉を迎えるために、1ヶ月かけて家中をきれいにしましたよ!と胸を張っていた私は、ものの数時間で「あぁーそこはダメー」と悲鳴をあげることに。
我が家には玄関とは別に、屋外と出入りのできる土間があります。

濡れた傘を干したり、資源ゴミを仮置きしたり、そこまでは表向きの用途。
実際には、靴箱に入りきらない靴やサンダル、余分なハンガーや洗濯物干し、使っていない椅子やガラスのローテーブル、その他もろもろの物置きになっていました。
物が多すぎて、当然、掃除は行き届きません。
土間はカーテンで部屋と区切られていて、普段はカーテンを閉めっぱなしにしてありました。
ところがめそ吉はあっという間にカーテンをすり抜けて、土間へ向かったのです。

急いで捕まえたときには、体中埃まみれ。
最強のお掃除チェッカー初の大仕事です。
そういうところがダメなんだよ
カーテン一枚で区切られただけの向こう側、
片付いていない場所は、
見えなければ平気!
見えなくしてあれば、片付いてることになる!
見ないようにしてる!
1ヶ月間かけた片付けも、所詮は以前に挫折を繰り返した大掃除と何ら変わらなかったのです。
そう、以前と同じ、容易にリバウンドしてしまうであろう状況だったことを、めそ吉に一瞬にして見破られた気がしました。
「めそ吉デカ(刑事)」現る!
あれから3年。
ガネーシャのように人間の言葉で語って導いてくれるファンタジーではありません。
スンスンスンスン、クンクンクンクンと鼻を利かせて、犯人(ホコリ)の在りかに的確に向かっていきます。

テレビの裏側、サッシのすきま、冷蔵庫やタンスの上、洗濯機の下、押し入れや階段下収納の中。
日々精力的に犯人(ホコリ)捜しをする様子を、私は「めそ吉デカ(刑事)」と呼んで、当初はかなり恐れていました。
見ないようにしていたありとあらゆる場所も片付け、掃除機をかけ回る日々が始まったのです。
この3年間で、『めそ吉デカ(刑事)の事件簿』さながら、難事件が次々と解決されていきました。

けど、この刑事さん、かわいくって、ついがんばれちゃいます。
おかげで我が家は見違えるほど、きれいに片付いたのです。